志野釉 | しのゆう

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志野釉

 

 志野釉について

志野釉(しのゆう)とは志野に使われる白色釉薬です。長石を単味で用いるのが一般的で、厚めに施釉されることが多いです。

 

釉薬に厚みが出れば白さが増し、ピンホールも出やすくなります。その一方で釉が溶けきらない、溶けて流れすぎる、緋色が全くでないなど。志野の歩留まりはけして良いとは言えないでしょう。

  • 志野釉の一例:平津長石100%

志野は桃山時代に生まれた施釉陶器です。当時は白いやきものが貴重だったため、志野釉は白への憧憬から生まれた釉薬といえます。

 

その特徴は白い釉面に緋色(ひいろ)とピンホールが表れることです。それぞれ志野の特徴といえます。

志野釉

このように志野釉は白と緋色のコントラストが楽しめます。そしてピンホールと呼ばれる小さな穴は緋色に染まり、志野釉の表情づけに欠かせません。

 

仮に白磁のうつわであれば、白系のトーンに大きな変化はありません。しかし志野はピンホールと緋色など、変化に富んだうつわといえるでしょう。

 

さらに鉄絵が施されるケースも多く、加飾の幅が広いのも志野の魅力です。

 

 志野の土と焼成条件

志野釉の白さを活かすには土を選ばなければなりません。鉄分の多い土では志野釉の白さに悪影響を及ぼします。鉄分による着色を避けるため、志野の土は鉄分の少ない土が望ましいといえます。

 

たとえば従来の百草土(もぐさつち)であれば、焼き締りが小さく緋色の出やすい土といわれます。鉄分も少なく(1.5%ほど)志野釉との相性もとても良い土です。ざんぐりとした柔らかい土味で、微量な鉄分が緋色を生み出します。

 

次に焼成方法についてです。一般的に言われる焼成方法は、「ゆっくり昇温させたあと同じ時間をかけて徐冷する」ということです。

 

日数の目安としては薪窯で2〜3日かけて1,200℃まで昇温させます。900℃を超えたら還元雰囲気で作品にガスを吸わせ、ゆっくりと温度を上げていきます。

 

そして最高温度から緋色の定着する900℃まで丸一日かけて徐冷し、昇温と同じ日数をかけてゆっくり冷ましていきます。

 

緋色は表面に集まった酸化第二鉄(赤鉄鉱)の発色で、急冷すると酸化第二鉄は表面に浮き出てきません。そして徐冷の際は、酸化雰囲気でないと緋色がでないと言われています。

 

 緋色の発生要件

  • 素地土の微量鉄分:1〜1.5%ほど
  • ゆるやかな昇温:1時間15〜17℃ペース
  • 徐冷:900℃まで1時間10〜12℃ペース
  • 徐冷条件:酸化雰囲気

志野釉は長石単味で出来あがります。しかし志野特有の緋色を出すためには、発生要件を満たす必要があります。単に釉薬だけではなく、焼成条件の調整が志野の難しさといえます。

 

 

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