井戸形と青井戸形

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井戸形と青井戸形について

 

 井戸形とは

井戸形という名の由来は、高麗茶碗の一種とされる井戸茶碗からきています。「井戸」と呼ばれる理由については、様々な説があって定説がありません。

 

「井戸形」という呼称はぐい呑みや汲み出しにも使われますが、茶碗に使われるのが一般的です。

 

そして琵琶色の釉調と器面のロクロ目も大きな特色ですので、「井戸形」とは形(ロクロ目も含む)と色による呼称といえます。

 

全く関連性のない作品ならば、単に椀形(わんなり:典型的な椀の形)や平形(ひらなり:見込みの浅い平らな形)と呼ばれることでしょう。

 

なお井戸茶碗の形を分類すると、大井戸・小井戸(古井戸とも)・青井戸の3つに大別できます。その中でも大まかに2分するならば、大井戸と小井戸は近い形状。そして青井戸はやや異なる形になります。

 

大井戸と青井戸_形の違い

大井戸にはAの形状が当てはまります。器面に3〜5段のロクロ目が残り、高台は竹の節高台と呼ばれるどっしりとした作りです。そして小井戸もAに近い形状ですが、大井戸よりやや小ぶりで椀の容量が浅く、高台も小さな作例が一般的に小井戸といわれます。

 

いっぽう青井戸にはBの形状が当てはまります。青井戸の高台は小さいものが多く、ロクロ目が残るのは大井戸・小井戸と同じですね。ただし、なぜ「青」という文字がつくのか判然としません。

 

中には青味を帯びた青井戸もあるのですが、琵琶色のものもたくさんあります。これらの共通項は色ではなくむしろ「形」といえます。

 

すなわちA(大井戸・小井戸)の器形が丸みを帯びているのに対し、B(青井戸)は直線的に広がる器形が明確な違いとなります。青井戸の形状は、朝顔をイメージすると分かりやすいと思います。

 

青井戸の例を挙げれば「小庵」「柴田」などがあります。または小井戸に分類される「常盤」も、形状的には青井戸に該当します。いずれも椀の深さはほどほどで、上に行くにしたがって直線的に広がる朝顔のような形です。

 

ちなみに当サイトのヘッダー画像が朝顔なのは、青井戸が好きでたまらないという個人的理由によります(笑)直線的にスッと広がる器形になぜか惹かれるのです。

 

 その他の井戸形

さて、大井戸・小井戸・青井戸のほかに井戸脇(いどわき)という呼称があります。井戸の「脇」ということから、「〜に近い仲間」とか「〜に似たようなもの」という意味でしょう。

 

井戸脇は井戸茶碗のような釉調(色)を指すこともありますが、その形状が似ていても使われます。その大部分は小井戸や青井戸に近い形で、竹の節高台は見られません。というのも琵琶色の釉調と竹の節高台があれば、「脇」ではなく井戸茶碗と呼んだ方が分かりやすいですね。

 

あとは小貫入(しょうかんにゅう)という呼び名ですが、これは形ではなく釉の様子による呼称です。つまり形はいずれかの井戸形に準じ、釉薬の表面に微細な貫入がたくさん入った作例を小貫入といいます。

 

これら井戸脇・小貫入も参考にしてみて下さい。井戸形の茶碗を見る際に何かと役に立つと思います。

 

 

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